私、ヘビースモーカーでして、ヘビーというのも本数を多く吸うという意味ではなくて、重い(キツい)タバコじゃないと満足できない、まあ、いわゆるニコチン中毒者なんです。ずっと両切りのショートピースを愛煙していて、妻からは「フィルターついてないの?そんなタバコやめなよ!」と、まさに煙たがられてきました。
そんな私に転機が訪れました。といっても禁煙するとか、軽いタバコの銘柄に変えるとか、そういう世間一般的に良い意味ではなく。CLUB JTというサイトでPeace Journey Collection Vol.21というキャンペーンをやっていて、PeaceオリジナルZippoライターが抽選で100名に当たるというのを知ってしまったんですね。Zippoかあ、久しく使ってないけれど、なんとなく欲しいなあって思ってしまったんです。
ところが、そのオリジナルZippoを手に入れるためには、CLUB JTポイントというのが必要で、ショートピースにはポイントを貯めるためのQRコードがついてなかったんです。それで、仕方ない、諦めるか、と思ったんですが、そのCLUB JTというサイトでPeace Little Cigarsという葉巻タバコが通販限定で販売されているのが目に留まったんです。というか、過去3回、限定商品として販売されていたものがこのたび通販限定で定番商品として販売されるという運びとなったことに、ものすごく興味を持ってしまったんですよ。
それで、試しに5箱だけ、注文してみました、ピース・リトルシガー。
価格は20本入一箱¥650。ちょっとだけお高いけれど、Peaceシリーズの中ではとびぬけて高いというわけでもないんですね。このちょっとだけというのが私の期待度がそれほどでもないというか、過去にザ・ピースという¥1,000もした商品があって、品はいいかもしれないけれど薫りや吸い応えはショートピースのほうがマシだな、と感じたということがあったので、プラス¥50ではたしてどんなもんかな、という期待外れの心の準備をしていたんです。だから、数量も5個だけにしたんですね。まあ四の五の言わずに試してみようと、家の外の喫煙所へ向かいました。
開封して、箱の匂いを嗅いでみると、バージニア葉の芳醇な香りが漂ってきます。いざ着火。深く吸い込んでみる。味はいつものピースとさして変わらない感じがしました。次は鼻腔に通してみた。なんともいえない甘い薫りに包まれる。うわー、なんだこれ、すげーいい薫り。別物。もう一度吸い込んでみる。コクが深いように感じる。そしてとにかくバージニア葉のフルーティな薫りが素晴らしい。コクと甘みのハーモニーが絶品です。
気が付いたら一本吸い終えていました。いや、プラス¥50でこれはお得だわ。次の喫煙タイムはショートピースに戻してみたのだけれど、一段落ちる感じが否めない。こんなこと、いままで感じたことはありませんでした。いや、ショートピースも美味いんですよ、ただリトルシガーが一段も二段も上を行くっていうだけで。まあ、葉巻タバコと普通のタバコの違いといってしまえば、それまでなのかもしれないけれど。
それでこれ、葉巻タバコということでニコチンとタールの含有量の表記がないんですね。まあショートピース愛好家の私にしてみれば、そんなものはどうでもいいことなんです。なによりこの味わいは格別で、そんな数値を気にするのは野暮ってもんです。美味しければどうでもいい。それからすっかりピース・リトルシガーの虜になりました。一日5本と決めていたのが6本、7本と増えていき、5箱分あっという間に吸い終えてしまった。そして、このリトルシガーにはもう一つお楽しみが、蓋の裏にあるQRコードを読み込むことで、例のCLUB JTポイントが貯まるんです。
すかさず次の注文を入れました。届くまでが待ち遠しかった。カートン買いしてあるショートピースには脇目も振らず、ひたすらピース・リトルシガーを堪能しました。そして、どんどんポイントが貯まっていくのが楽しかったですね。500ポイントで一回応募できるんですが、結局5,6回抽選して全部ハズレ。PeaceオリジナルZippoを手にすることはできませんでした。
そしたら今度はZippoが無性に欲しくなってしまったんです。もう、当たるものだと確信していたので。エントリーモデルのZippo 200が安く楽天市場で売っているのを見つけて、即注文、翌日には届きました。昔、東急ハンズで購入したときは¥3,000くらいした記憶があるので、随分安く手に入るようになったものだなあ、なんてことを思いましたね。
無地でなんの変哲もない、普通のZippoですが、いい味出してます。おそらく、もうコンビニでタバコを買わないであろう私は、100円ライターをタダで手に入れる術を失ってしまったので、まだ手元には10数個残っているのだけれど、毎朝お仏壇に線香をあげるとき用に、1年に1個は使うだろうから、もうそれには手をつけたくないというのもありました。
QUOカードが¥2,000分とちょっと残っているので、取り敢えず近所のセブンイレブンでライターオイルと予備のフリントを購入しました。コンビニ使わないので貰い物のQUOカードが減らないんですよね。家へ戻り、早速オイルを注入すべくZippoのインサイド・ユニットを取り出してフェルトパッドをめくります。綿の上に予備のフリントを1個置き、オイルを注入、芯から1滴垂れたところでストップ。ボトムケースに戻して、試しに一服。
いや、いいモンです、Zippo。Made in U.S.Aにしては良くできた喫煙具なんじゃないですかね。美味いタバコもZippoで着火するとより美味く感じられるから不思議なものだなあ、と思います。なんか愉しいんですよね、手間がかかるところとか、リッドの開閉音とか、着火すると無駄に火力が強いところとかね。このZippoという代物、丁寧に扱えば大丈夫なんだですよ、落としたりするとリッドの向きが歪んで段々とダメになっていく。とにかく丁寧に扱わねば、なんてことを思いながら、至福の一服を吸い終えました。
残念ながらPeaceオリジナルZippoは当たらなかったけれど、それをきっかけにしてPeace Little Cigarsというとんでもなく美味しいタバコを知り、Zippoライターの愉しさを再確認することができて、良かったと思います。愛煙家には肩身の狭いこのご時世ですが、興味を持たれたらぜひ試してみてください。