雑巾

 療養。暇を持て余し鞄の中を整理。

 汚れを拭う使い古しの布。汚れたら捨てれば善い、のだが。

 使って何年になるか覚えて居ない。配布用の薄手の手拭いの襤褸切れ。繰り返し。洗っても落ちないくすみ故汚れが移る訳でも無く。拭き取り具合が頗る良いので窓用途。

 此れを朝使って居ると、白けた視線を感じては居た。そんなのガソリンスタンドで拭いて貰えよ、的な。

 運送経験が浅い頃は、車の清掃なぞする気も起きず。汚れてたら何だ、と云う。幾らも貰えて居ない、と云う。

 長く遣ると、汚れが気に為り。疲れて居ると余計に。集中力を削ぐ。

 生憎ガソリンは朝一で入れる。待ちの車列を好まず。

 遣りたいから遣った。誰に遣れ等云う筈も無く。

 私は此の雑巾の様で在った、かも知れない。可笑しな喩えだが。

 故に棄てられ。不思議は無く、驚きも。

 未だ使えるのだが、位か。

無いんだ
何も恐れる事など
無いんだ
何も恐れる事など
無いんだよ
何か恐れる事なんて
愛すればこそ

愛に依り
それがこの世への唯一の導き
徒ならぬ事さ
形作られて行く
命を全うするべく
貴方の傍で最期まで
ああ、主よ
あと少しで
此れは言っておきたい

無いんだ
何も恐れる事など
無いんだ
何も恐れる事など
無いんだよ
何か恐れる事なんて
愛すればこそ

無いんだ
何も恐れる事など
無いんだよ
何も恐れる事なんて

(”Ambulance” Songwriter: Dave Rowntree, Alex James & Damon Albarn)

 美意識の話を書いた心算で或る。


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